薫香のすすめ

  • 2016.08.16 Tuesday
  • 14:01
英語の Perfume(香り)の語源は、
ラテン語の Per Fumum だそうです。
Per Fumum は、
煙を投げる、煙を通る(through smoke)という意味です。
多くの香料は、火(煙)を通ることで、
その香りが鮮やかにふくらみます。

人間が、意識的に「香り」を使うようになったのは、
火が発見されてからだと言われます。

紀元前3千年頃、
シュメール人は神へ薫香(香料を焚いて、芳香を薫らせること)
を捧げていました。
古代エジプトではミイラ作りに香料は欠かせず、
没薬(Myrrh)の語源は(Mummy = ミイラ)だと言われています。
キリストが生まれたとき、
「救世主が誕生した」ことを星の動きから知った
東方の3人の賢者たちがキリストへ捧げた贈り物が、
黄金、乳香、没薬です。
乳香も没薬も、黄金に引けを取らない宝物だったのです。

キリスト教の教会では、
現代でも、神への捧げ物として香が焚かれます。
礼拝(ミサ)の中のさまざまな場面で司祭が香炉を振り、
香料の煙と香りがあたりを満たします。
立ちこめる煙と香りは、神の栄光を讃えると同時に、
そこに集まった人たちの心を揺り動かします。

しかし、香りの持つ力は、
霊性や精神性を高めるだけではありません。
中世ヨーロッパでは、教会は病院を兼ねていたそうです。
抗菌、消炎、血行促進など、
さまざまな作用を持つ香料を焚くことは、
とても理にかなった行為だったのです。

私はキリスト教系の学校に通ったので、
聖書やキリスト教を身近に感じて育ちました。
なのに私は、
数年前まで乳香も没薬も実物を見たことがなかったのです。
聖書に登場する香料を初めて見たとき、
その素朴なたたずまいにびっくりしました。

さっそく炭の上で薫香してみたところ、
何となく「わかった」ような不思議な気分がしたのです。

今では、その時感じた不思議さは
科学的に説明できる作用なのだとわかります。
しかし、人間は複雑で繊細な生き物です。
科学的な裏付けは重要ですが、
数値にあらわれない曖昧な感覚も重要なのでしょう。

例えば、構成成分がわかっている香りは、
その香りを合成して再現することが可能です。
けれど合成された香りは平坦で、
奥行きや深みを感じられずに窮屈です。
天然の香りは、そよ風やカーテンが揺れるように、
その時々で密度や手触りが違って感じられます。
それは、自然で心地良いものです。
私は、香りを楽しむときにはできるだけ
天然香料を使うことをおすすめします。

薫香は、シンプルで効果的な香りの取り入れ方です。
難しい決まりはなく、
「ああ、よい香りだ〜」と感じるためのひとときです。
香りの効能の他に、
自分のために費やす手間や時間も「心の栄養」になると思います。
リラクゼーションとして、
アロマテラピーやメディカルハーブと親しむ第一歩として、
ぜひ薫香を楽しんで下さい。

Atelier Hedgehog では、乳香・没薬・沈香などを焚いて楽しむ
ワークショップを開催しています。
身近なハーブをインセンスとして楽しむ方法も
ご紹介します。
お問い合わせ・お申し込みは こちら へお願いします。

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